すみません。メルマガ随分間を空けてしまいました。

前回は、戦争は我々の生活の一部を養っているようなことを書きましたが、もう少し引っ張ってみたいと思います。終戦記念日の月であった8月中に書きたかったのですが…。夏になると思いだすのが、デイックとビルの二人のことです。ずいぶん前、アメリカで仕事をしていた時のビジネスパートナーの名前です。

ビルはポーランドから不法入国、デイックはアングロサクソンでアメリカ生まれです。

ビルはアメリカ国籍取得目的でアーミーに入隊し、ベトナム戦争の最前線に立たされました。(当時は軍に入隊するとアメリカ国籍をくれたそうです)。彼は当時のことを本当に絞り出すように苦しそうに私に一度だけ話してくれたことがありました。ここでは書けないような悲惨な話がいっぱいありました。その時のトラウマはとても激しく、私から見てもいつも影を引きずって生きている感がありました。デイックは朝鮮戦争の時、若手将校で後方部隊にいたようです。彼にはそんなに悲惨な経験はあまり無いようで、懐かしそうに楽しそうに当時の話をしていました。ラックス石鹸一個で女性を調達できたとか。エロエロもイロイロあったみたいです。

私から見ると二人とも完全なアメリカ人。夏の夜に3人でワイン片手に田舎のレストランのバルコニーでそれぞれの過去を語り合いましたが、普通に生きてきたようにしか見えない彼らが命を張ってきたんだと改めて知り、自分の平和ボケが少し恥ずかしくなりました。生きる必死さのレベルが根本的に違うんだと。

その時二人が共通して言っていたのは、「戦争はこれからもずっとなくならない。行けばわかる。すごい武器の消費量だ、あれはビジネスだ」と。

夏が来るとなんとなく思い出されチト胸苦しくなります。

今週金曜日新会場でライブです。久しぶりです。来週は大阪です。次回はいつになるか決まっていません。希少価値があるような気がしています。ぜひお越しを。